森林保全、生物多様性
サンクゼール信濃町オフィスを囲む「サンクゼールの森」における森林保全活動と、
「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」の支援を通じて、
地域の自然共生型社会づくりを進めています。
関連するSDGs
「サンクゼールの森」における森林保全活動
サンクゼール信濃町オフィス周辺に広がる、通称「サンクゼールの森」。標高682mに位置し敷地面積110,000㎡の広大な森の中には、約400種ほどの木々や草花が息づいています。2013年より毎年、信州大学教育学部森林生態学研究室(井田秀行教授)のご協力のもと、森林整備や定点的な調査活動を行なっており、周辺地域一帯の森林保全活動に取り組んでいます。また、サンクゼール本社のある飯綱町では、公益財団法人 山階鳥類研究所の協力により、絶滅危惧種の鳥類などの調査が行われています。
稀少な動植物が息づく
里山の生物多様性を守る
サンクゼールの森の一部分は湿地帯の上にあり、中には人の手が入っていない自然に育った木々の森も形成されています。サンクゼールの森の特徴であるハルニレや、コナラ、ハンノキ、絶滅危惧種であるサクラソウといった多様な木々、珍しいランなどの草花が生い茂り、私たちサンクゼールの社員の憩いの場にもなっております。木々や草花だけでなくタヌキ、キツネ、ツキノワグマ、ノスリ(鳥類タカ目タカ科ノスリ属)、フクロウ、天然記念物のモリアオガエルといった生き物たちも見ることができる、豊かな森林地帯です。動植物はこのサンクゼールの森の中で食物連鎖を生み出し、環境にとっていい循環が生まれています。
森林保全活動を目的とした
ネイチャーウォッチング
毎年春には、 信州大学教育学部森林生態学研究室の井田秀行教授と生徒さんたちを中心に、サンクゼールの社員、その家族を含めた約40名で、森林保全活動を目的としたネイチャーウォッチンを行なっています。 教授や生徒たちによる森林の案内や動物の説明、クイズ形式のレクリエーションといった企画もあり、小さい子供から大人まで一緒に自然、生物への理解を深め、楽しく学んでいます。日頃働いてる職場の敷地周辺がこのような自然豊かな環境にあることに感謝しながら、いつまでもこの環境を維持できるよう、森林保全活動を継続していくことの大切さを社員全員で共有しています。
山階鳥類研究所による
飯綱町の自然環境調査
サンクゼール本社のある飯綱町は、豊かな自然環境に恵まれています。その飯綱町周辺において、絶滅危惧種などの鳥類研究機関である「公益財団法人 山階鳥類研究所」の協力により、2019年から鳥類調査を行なっています。日本の自然環境において、食物連鎖の要といわれる鳥類。鳥が多いということは、生物多様性が豊かであることの証でもあります。地域に息づく鳥類への知識を深めるとともに、希少種の保護に役立つ研究を推進しています。
「アファンの森財団」支援活動
「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」は、作家のC.W.ニコルさんが私財をなげうって長野県黒姫高原の荒廃した森を買い取り、「アファンの森」と名付けて地道に再生活動を続けながら生物多様性豊かな森を育んでこられました。現在も、C.W.ニコルさんの思いを受け継ぎ、森林保全活動を通じて、地域の自然共生型社会づくりに寄与されています。2019 年、サンクゼールは「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」とオフィシャルスポンサー契約を結びました。その取り組みのひとつとして、「馬耕」という技術を使った農業プロジェクトを行なっています。
サンクゼールの森のぶどう畑で
馬のパートナーが活躍
アファンの森では、かつて人々の暮らしを守り支えた馬のいる田舎の風景を取り戻し、地域の活性化を図るために「ホースプロジェクト」を立ち上げ、馬の育成や環境整備に取り組んでいます。
「サンクゼールの森」のぶどう畑では、新たなパートナーとして馬がアファンの森から出張し、「馬耕」という技術を使った農業プロジェクトが行われています。フランスやイタリアなどのワイン醸造所では、畑を耕し、収穫したブドウを運ぶのに、昔から馬が使われています。機械を使うと重みで土が固められ、振動は根にダメージを与えますが、馬を使えば土壌の風通しと吸水性も良くなり、耕した土は軟らかく、ミミズが生息しやすくなって、土壌改良に一役買ってくれるということです。サンクゼールでは、この馬たちの力も借りて、耕作や草取りをしながらワイン用のぶどうを育てていきます。